だしが味を左右する理由
同じみそと同じ野菜を使っても、ただの水で作った汁とだしで作った汁では味の深みが違います。だしは材料に含まれるうま味成分や香りを水に溶かし出したもので、調味料を多く入れなくても味に厚みを持たせてくれます。そのため、だしをきちんととると塩分を控えても物足りなく感じにくいという利点もあります。難しそうに思えますが、原理は単純です。味が出やすい温度で十分な時間をかけ、雑味が出る前に取り出すことです。基本の三つを覚えておけば、たいていの汁物に応用できます。
汁物や鍋の味は半分がだしで決まります。煮干し・昆布、肉や骨、野菜のだしをとる原理と手順、残っただしの安全な保存まで。
同じみそと同じ野菜を使っても、ただの水で作った汁とだしで作った汁では味の深みが違います。だしは材料に含まれるうま味成分や香りを水に溶かし出したもので、調味料を多く入れなくても味に厚みを持たせてくれます。そのため、だしをきちんととると塩分を控えても物足りなく感じにくいという利点もあります。難しそうに思えますが、原理は単純です。味が出やすい温度で十分な時間をかけ、雑味が出る前に取り出すことです。基本の三つを覚えておけば、たいていの汁物に応用できます。
だしの材料の多くは、水に入れて一緒に温めるのがよい方法です。最初から沸騰したお湯に入れると表面が先に固まり、中の味が出にくくなります。沸いてきたら火を弱め、表面が静かに揺れる程度を保ちます。強火でぐらぐら煮るとだしが濁り、脂や雑味が混ざりやすくなります。骨を長く煮てわざと白濁させるスープは例外ですが、澄んだだしがほしいときは穏やかな火が基本です。ふたを少しずらしておくと、くさみが抜け、吹きこぼれも防げます。
韓国では、みそ汁や鍋、麺のつゆに幅広く使われる最も基本的なだしです。煮干しは頭とはらわたを取ると、苦みと生ぐささが減ります。から鍋で煮干しを軽く炒って水分を飛ばすと、生ぐささがさらに減って香ばしさが出ます。昆布は長く煮るとぬめりが出て味がぼやけるので、早めに取り出すのがこつです。
牛肉や鶏、豚の骨でとるだしは、味が濃く重厚です。骨や肉を水に浸けて血抜きをしておくと、くさみが減ります。一度沸騰したお湯でゆでこぼして最初の湯を捨て、骨を洗ってから新しい水で煮直すと、スープがずっと澄みます。煮ているあいだに浮いてくる灰色のあくと脂はこまめにすくいます。長ねぎの根、玉ねぎ、にんにく、粒こしょうを一緒に入れると、くさみを抑える助けになります。時間がかかるので、一度に多めに作って小分けに保存すると効率的です。冷ますと上に白く固まる脂は、取り除くとあっさりします。
肉を使わない料理やあっさりした汁物には、野菜のだしがよく合います。大根、玉ねぎ、長ねぎ、干ししいたけ、昆布が基本の組み合わせです。大根はすっきりした味を、玉ねぎは甘みを、干ししいたけは濃いうま味を出します。干ししいたけは前もって水で戻し、戻し汁も一緒に使うと味がより深くなります。下ごしらえで出た玉ねぎの内側の皮、長ねぎの根、大根のしっぽなど、きれいな切れ端をためておいて使えば、捨てる食材も減らせます。ただし土が残っていたり傷み始めたりした切れ端は使いません。
だしの段階では、塩やしょうゆを入れないほうがよいでしょう。だしは使う過程でもう一度煮て煮詰まるため、最初に味をつけると最後に塩辛くなりがちです。味つけは汁物や鍋として仕上げる最後に、味見をしながら少しずつ調えます。韓国の汁物用しょうゆは色と香りを加え、塩はすっきりした味を出します。二つを分けて使えば、色が濃くなりすぎずに味を決められます。汁が物足りないときは、塩を足す前にだしが十分に出ているかをまず確かめてみましょう。
だしが苦い、生ぐさい、濁ったというときは、たいてい次のどれかが原因です。材料をたくさん入れればおいしくなるわけでもありません。適量を適切な時間煮出すことが大切です。
だしは栄養が豊富で水分が多く、細菌が増えやすい食べ物です。大きな鍋のまま冷ますと中心が長く温かいままで危険なので、浅い容器いくつかに分けて早く冷ましてから冷蔵庫に入れます。煮ただしを室温でひと晩置くのは避けましょう。冷蔵しただしは数日のうちに使い、それ以上置く分は最初から1回分ずつ分けて冷凍します。使うときは、しっかり沸騰するまで温め直します。においや味で安全を判断できないこともあるので、古いものや保存状態があいまいなものは捨てるのが安全です。
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